創立30周年にあたって (2008年)

30年間の推移

カオル幼稚園が昭和53年4月に上尾市藤波の現在地に誕生して今年の3月で満30年になりました。その間、坂戸カオル幼稚園、桶川市にカオルキッズランド保育園、上尾市中妻にカオルキッズランド中妻園(保育園)も開園させて頂きました。また、上記のカオル幼稚園の既存建物を最近の建築基準に適合させるための耐震化改修を含めた増改築も行い、ようやく完成の運びとなりました。これもひとえに地域の皆様、保護者様、その他多くの関係者の皆様のご支援の賜物と感謝致しております。今後はこれらカオル幼保グループの施設を地域の大切な財産として永続的に皆様のお役に立てるよう全職員が責任を持って運営させて頂くよう努力致します。

運営の基本的な考え方

 カオル幼保グループの運営の基本的な考え方は開園以来『自然の中で教育と保育を通じ、社会のため最適内容で奉仕する』となっております。また、それを受けてのスローガンは『自然に遊ぶ、大地に学ぶ』です。自然の中で育つ子どもは、荒れるような子供が少ないと言われております。私どもは、自然の中での教育や保育を重要な要素と考え、自然との関わりを通して慈しみの心や、優しさを友達と分かち合える子どもになって欲しい、そんな願いが込められています。自然との触れ合いを大切にしながら、心身ともに健康に育つことのできる環境を与え続けて行きたいと考えます。

カオル幼保グループの保育内容は遊びを中心として、強く逞しい意志と体力、どんなことにでも興味を示し、意欲的に学ぶ姿勢、社会の変化に適応する力や友達を思いやる心、豊かな想像力を持った子どもに成長して欲しいと考えております。子どもは心が充分満たされるとその年齢に応じた興味や関心を示し、自分が必要とするものを取り込んで行きます。それが"大地に学ぶ"という意味です。カオル幼保グループの保育は教える保育ではなく、子どもが自ら学ぶ力を育てる保育なのです。

教育・保育目標の柱は心身の健康と自立

①自然の中で、逞しい身体を作ろう。②元気で自主性のある子になろう。③素直で礼儀正しい子になろう。④積極的で、創意工夫する子になろう。⑤協力し合い、思いやりのある子になろう。

この5項目がカオル幼保グループの教育・保育目標です。これらを満たすような子ども達を育てることがグループの目標であり、その柱となるキーワードが『心身の健康と自立』です。

自然への興味や関心を養い強い精神を育みたいと考えております。豊かな自然の中で多くの体験を積むことにより人間は強く賢くなります。具体的には身体の正しい発達を促すために草履ばきや100分間の群れ遊び、プロの体育教師による指導などを通じて、健康な子どもを育てるための活動に取り組んでいます。また、自分で気付いて考え、行動できる子どもを育てるために「群れ遊び保育」を実践しています。

将来のリーダーを育てたい

今、日本は国内では政治、外交、教育、防衛など国家の根幹をなす事業が混迷を深め、かつ、自殺、犯罪などの社会不安は年々エスカレートするばかりです。経済の方も国際的な資源争奪戦や金融不安の煽りなどで厳しい運営が求められています。そのような課題は子ども達が青年に達する頃でも、形は変わっても増えはしても減りはしないでしょう。そのような時、卒園した子どもたちが多くの人の幸福を考え、難局に立ち向って行ける強い人間に育って活躍できるよう、サポートして行きたいと考えます。

バックナンバー
創刊号 カオル幼稚園はこのように考える。(1979年)
2 カオル幼稚園はこのように考える。(1980年)
3 躾について (1981年)
5 21世紀を担う子供たちに明るい社会を (1983年)
9 この10年を顧みて (1987年)
10 子供の将来には無限の危険性も (1988年)
11 家庭での子供達の生活空間を考える (1989年)
12 玩具あれこれ (1990年)
13 子供の食習慣と栄養 (1991年)
15 子供達の自主性を育てよう (1993年)
16 やり直しがきかない子育て (1994年)
17 感性をはぐくむ (1995年)
18 遊びについて (1996年)
19 自然に遊ぶ、大地に学ぶ (1997年)
20 父親に期待される子育て (1998年)
21 女性の社会進出と子育て支援 (1999年)
22 思いやりの心を育む (2000年)
23 これからのエリート教育 (2001年)
24 子育て環境は8歳までが勝負 (2002年)
25 メディア漬けから子供たちを守ろう (2003年)
26 これからの子育て支援 (2004年)
27 ことばの教育 (2005年)
28 食育について考える (2006年)
29 真っ当な人間に育てる (2007年)
30 創立30周年にあたって (2008年)
31 「自然」は最良の教師 (2009年)
32 本を読む習慣を付けよう (2010年)
33 群れ遊びについて考える (2011年)
34 こどもには沢山の体験を (2012年)
35 美徳を取り戻そう (2013年)
36 国際化とこども教育 (2014年)
37 子ども・子育て新制度を考える (2015年)
38 リーダーを育てる (2016年)
39 データから見た幼児教育の重要性 (2017年)
40 人工知能時代を生き抜くこども達 (2018年)
41 これから世界的に活躍出来る人に (2019年)
42 カオル幼保グループの考え方 (2020年)
43 緊急事態宣言下に考える (2021年)